兄の終いを読みました

初めての村井作品です。いやー よかった。ちょっぴり泣けました。悲しいお話の中にキラキラしていないハートフルさがあり、とてもよかったです。

お兄さんがご病気で突然死されたお話が、盛ることなく、村井さんの感情が赤裸々に綴られていました。かっこ悪いことも何も隠さずに。

お兄さんの死体の第一発見者が小学生の息子さん(村井さんの甥)であるあまりに厳しい現実も、それでもまだお兄さんが許せない村井さんの気持ちも修飾なく淡々と描かれていてそれがとてもリアルで・・・

登場人物すべての人の人生は今も続いているんだ。みんなにドラマがあるんだって思いました。Life goes on. ドラマなら一旦めでたしめでたしで締めることができても現実の人生は続いていく、こうしてる今も。

と思う小説のような実話でした。

 

私も弟と不仲なので、こういうことも起こるんだろうな。
親族がなくなるってこういうことなんだろうな。
この年になるとこういう出来事も増えていくんだろうな。
でも悲観する必要はなく、その時をただ慈しみ、ただ感じればいいんだと先への不安がなくなりました。
村井さんの他の本も読んでみよーっと。

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